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「GST」様製作 1/100スケールフルスクラッチ 「バイアラン」


※製作者様からのコメント

はじめまして、GSTです。
この度はTAKESHI FACTORYさんのお誘いでコンペに参加させて頂く事になりました。

今回はティターンズカラー祭りと言う事で、「祭り」が好きなGST、コンペの趣旨に沿った形で何かインパクトのあるネタ
は無いかな〜?と思いを巡らせていました。
結果、一番好きな機体と言うのもあってバイアランに決定しました。
スケールを1/100にしたのは、過去に製作した1/100マラサイにスケールを合わせただけの理由です。(おかげで
製作量がハンパなくなってしまいましたが・・・)

☆工作☆
使用したマテリアルは各種プラ材(プラ板、プラ棒、市販ディティールアップパーツ、ポリパーツ等、金属材(真鍮パイプ、
真鍮線、アルミ線、アルミパイプ、ブラスパイプMAX)、バルサ材、ポリパテ、エポキシパテ、などです。
直線部にはプラ板工作、曲線部分にはエポキシパテを使用と、適材適所で製作を進めて行きました。
基礎になる3面図は過去に同じ機体をスクラッチした時に使用したものを参考に新たに図面を引き、バルサ材に図面
をコピーしたものをトレースし、バキュームフォームの原型としました。
インナーフレームにあたる部分は流用パーツを使用していますが、アウトラインになる外装パーツは基本的に新規製作
によるパーツで構成しています。
本来はキャストコピーして時間短縮すべきところもあったのですが、今回はお小遣いがピンチにつき、シリコンとキャスト
を新規に買う事ができず、全て在庫にある材料でまかないました。
一応ですがパーツ分割を細かく分け、塗装後に組み立てられるように着意しました。
インナーフレームに当たる部分にMGなどのジャンクから関節を利用していますので、可動はそこそこ動きますが、流用
が効かない所には関節を新造しています。
今回一番時間を食ったのが実は6本の指で、全てプラ板の貼りあわせと真鍮線により可動します。
メガ粒子砲の砲口内径が市販キットのビームサーベルのピンと同じなので、ビームサーベルが無加工で接続できる利
点があるのを発見したのが撮影終了後だったので画像がありません。
(すみません)

☆塗装☆
バイアランの設定カラーはどちらかと言うとティターンズブルーより薄い紫がかったグレーだと思うのですが、今回はティ
ターンズカラーでのコンペと言う事で、機体基本色のグレーっぽいパープル部を全てティターンズブルーで塗装しました。

表面処理の為に#500サフを吹いては水研ぎを繰り返しましたが、やはり時間的な問題で表面処理が不十分な所が
多々あります。変わった塗り方はしていません。普通にベタ塗りです。
工程は「サフ→本塗装」のいたってシンプルな塗り作業です。


☆カラーレシピ☆(あくまでも目安です)
@機体基本色=パープル60%+ニュートラルグレー20%+ブルーFS??10%+ホワイト10%
A機体基本色=ミッドナイトブルー70%+ブルーFS??20%+黒10%
B赤=スーパーイタリアンレッド80%+蛍光レッド20%
C黄色=イエロー60%+ホワイト30%+蛍光イエロー10%

☆仕上げ☆
ガンダムデカール(水転写式)、他のMGキットに附属のドライデカール・普通のデカールなどを使ってます。
写真を見たら一目瞭然ですが、完成後殆ど後ろを眺める事が少ないと言う理由で、背面には余りデカールを貼っていません(爆)

☆製作後記☆
技術不足で設定のラインを忠実に再現できたと言えないのが反省点ですが、今持っている自分の稚拙な技術の範囲内で自
由に遊んでみました。
製作着手からずっと手を動かしていた訳ではないので実際の延べ作業時間は不明ですが、集中して製作したのは恐らく4月中
旬〜GWまでの1ヶ月弱くらいだと思います。
もう少し時間の使い方を気をつけていれば、自分がやりたかった事をもっと盛り込めたかと思いますが、完成しないままダラダラ
するよりもあえてダメな部分はダメなままで完成まで製作しました。
キット製作と違って全くのゼロからのスタートでしたが、作ってて結構楽しかったです。
スクラッチは地味な作業の繰り返しで根気の要る製作作業ですが、完成した時の喜びは市販キットの何倍にもなりました。
次回はもっと頑張って時間に縛られない効率よい作業を心がけて、更なる完成度を追求したいと思います。























ROOKIE34からのコメント
「無」からの創造!キットに無い物を作り上げる。
自分の好きな物を自分の思うがままに組上げる、これぞ王道!ではないかと思い、誰もがやりたいと思うが、誰でも
できる物ではなく、模型制作の技術、素材の知識、加工の技術、そしてセンスを全て持っている一握りのモデラー様
のみが成し得る物、それがフルスクラッチではないでしょうか?

「GST」様からバイアランの制作表明を頂いた時にはGST様のサイト「MS FEBA」で公開していた1/144スケールでス
クラッチされた、ジムカスタム(当然ジムクゥエル発売前)やジムキャノンUでその工作技術を拝見していましたので
きっと素晴らしい作品を作り上げていただけると当初から期待していました。
制作途中の画像も時々拝見させていただき、益々期待が膨らんでいましたが、遂に完成画像が届き改めてその凄さ
に驚きでした。

内部フレームはキット流用とのことで、それを上手く使いながら、関節等は新造とのことで、流用パーツを使うポイント
は、やはり、GST様の模型作りの経験、センスが発揮されている所ではないかと思い拝見させていただきました。

最後に、このような完成度も高く、フルスクラッチで世界に一つしか無い貴重な作品を、設定カラーではなくこのコンペ
にあわせたカラーリングで制作していただいた事に感謝の気持ちを込めまして、制作お疲れ様でした。
そしてありがとうございました。


TAKSHI FACTORYからのコメント
参加表明時にバイアラン(しかも、アクトザクまで作る)で行くと言っていたGST様。
スケールも1/100ということでしたので、どれだけ苦労がかかるのか想像もできませんでしたが・・・
発表されると始めから製品があったのではないかという完成度でとにかくびっくりしました。

工作はコメントにある通り様々なプラ材、金属材を使用されています。
図面を引いてパーツ分割を考え、インナーフレームをMGのジャンクなどから流用し、外装は新規製作で・・・
とこれだけでかなりの作業量。
実際に形にするとなると時間も気力も半端ではない量になるはずですがとにかくお疲れ様でした。
作品に関してですが(外面的なお話しかできなくて申し訳ないです)
バイアランは曲線が多いにも関わらず機械的な直線主体の部分も多いというプロポーションを整えるのには難しい機体で
はないかと思います。
それを、破綻のないバランスで仕上げてきたGST様には頭が下がる思いです。
中でも苦労されたという爪の部分ですが、これがまたバイアランの凶悪さを増しています。

塗装もティターンズコンペに合わせた形のカラーリングにしていただいております。
オリジナルはグレー主体の機体でしたが、こうしてみるとまったく違和感がなく、始めからあったカラーリングの様です。
今回のコンペでこのようなフルスクラッチの作品を投稿していただいたことにお礼の言葉がみつかりません。
迫力満点の作品をありがとうございました。

余談になりますが、バイアランはその大きさ(人気?)からほとんど立体化されていませんが、この作例を参考にMGやHGUC
で製品化してくれないですか、バンダイさん?

GST様の作品へのご感想を是非「The Faith of TITANS BBS」または「MS-FEBA」へお願いします。